難病の日 (記念日 5月23日)
日本には現在、338を超える「指定難病」があり、その患者数は約100万人を超えるとされています。しかしかつては、こうした患者への支援は法律に基づかない「予算措置」にとどまっており、制度の安定性に課題がありました。その状況を変えたのが、2014年(平成26年)5月23日に成立した「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法)です。
難病法は、難病患者を支援する初の独立した法律として、医療費助成の対象疾患を従来の約110疾患から大幅に拡大し、2015年(平成27年)の施行当初から306疾患を指定しました。助成の認定基準が法律上に明記されたことで、患者が安定して医療費支援を受けられる根拠が初めて整いました。「難病の日」は、この成立日である5月23日にちなんで制定されています。記念日を制定したのは、一般社団法人「日本難病・疾病団体協議会」(JPA)です。難病・長期慢性疾患・小児慢性疾患などの患者団体と地域難病連で構成される中央団体であり、患者・家族の交流支援から国会への請願・行政への働きかけ、国際的な患者団体との連携まで、幅広い活動を行っています。2018年(平成30年)に一般社団法人「日本記念日協会」により認定・登録されました。
JPAが掲げるスローガンは「人間の尊厳がなによりも大切にされる社会の実現を」です。難病は種類によって症状も経過もさまざまで、社会的な理解が得られにくいケースも少なくありません。「難病の日」には、患者や家族が抱える困難を広く知ってもらう機会とすることが目的の一つとされています。
難病の定義は、発症の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾患で、長期の療養を必要とするものとされています。誰もが当事者になりうる問題として、この日が社会への理解を広げる契機となっています。