抹茶新茶の日 (記念日 5月22日)

抹茶新茶の日

「茶」という漢字をよく見ると、草冠(くさかんむり)を「十」と「十」に分解し、その下の部分を「八十八」と読めます。10+10+88=108。この108という数字が、5月22日という日付の根拠になっています。二十四節気のひとつ「立春」(2月4日頃)からちょうど108日目にあたるのが5月22日であり、その日を「抹茶新茶の日」としたのが、静岡県島田市に本社を置く丸七製茶株式会社です。

丸七製茶は静岡県藤枝市に営業本部を置き、契約茶園の栽培指導・運営などを手がける製茶メーカーです。同社が「抹茶新茶の日」を制定した背景には、「抹茶の新茶」という概念をより多くの人に知ってもらいたいという思いがあります。記念日は2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。

抹茶の原料となる茶葉は、「被覆栽培(ひふくさいばい)」と呼ばれる特別な方法で育てられます。新芽が生育し始める時期に茶の樹全体を覆いで包み、日光を遮断して栽培する方法です。光が遮られると、茶葉は光合成を補おうと葉緑素を増やすため、鮮やかな濃い緑色になります。同時に、うま味のもととなるアミノ酸の一種「テアニン」が葉に蓄積され、渋みや苦みの原因となるカテキン類の生成が抑制されます。この結果、まろやかで深みのある風味が生まれます。収穫後の茶葉は乾燥させて「てん茶」となり、さらに石臼などを使ってゆっくりと時間をかけて微粉末へと挽かれてはじめて「抹茶」になります。この工程に手間と時間がかかるため、抹茶の生産量は緑茶全体の中でもごく限られた量にとどまります。丸七製茶の抹茶は、収穫から加工を経て5月下旬が旬の時期にあたります。

5月下旬の抹茶新茶は、フレッシュな若葉の香りが豊かで、新緑の季節にふさわしい爽やかな風味が特徴です。一般的に「新茶」というと煎茶のイメージを持つ人が多いかもしれませんが、抹茶にも同様に「新茶」の概念があり、旬の時期ならではの香りと味わいがあります。「抹茶新茶の日」は、こうした抹茶の新たな魅力と楽しみ方を広める目的で制定されました。