五島の日 (記念日 5月10日)

五島の日

長崎港から西へ約100kmの海上に、大小140あまりの島々が連なる五島列島。ほぼ全域が西海国立公園に指定されたこの列島には、透き通った海と白砂が広がる高浜海水浴場をはじめ、海蝕崖や火山景観など変化に富んだ地形が続きます。遣唐使の時代に伝来したとされる五島手延うどんは日本三大うどんのひとつに数えられ、焼きあごや椿油、かんころ餅といった島固有の食文化も受け継がれています。自然と歴史が重なり合う離島の魅力は、国内でも際立った存在感を放っています。

5月10日は「五島の日」です。「ご(5)とう(10)」という語呂合わせを由来とし、列島の北部を占める新上五島町(通称・上五島)と南部に位置する五島市(通称・下五島)が共同で制定しました。2013年(平成25年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されたこの記念日は、五島列島の知名度向上とその魅力を広くPRするきっかけとして設けられました。

この日を中心に、東京・日本橋の長崎館では物産展や試飲会が行われ、JR博多駅のイベントスペースでは「510(ごとう)列島まつり」が催されます。五島牛の試食販売や五島手延うどんのふるまいなど、島の食と文化を体感できる催しが来場者を楽しませています。また五島列島は観光地としてもあらためて注目を集めており、2018年には久賀島の集落と奈留島の江上集落が「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成遺産として世界遺産に登録されました。江戸時代の禁教期に信仰を守り続けたキリシタンたちの歴史を伝える教会群は島のいたるところに現存し、透明度の高い海でのシュノーケリングやカヤックとあわせて、自然と歴史の両面から旅を楽しめる土地として国内外から訪れる人が増えています。

五島列島の人口は約7万人。過疎化が進む離島の課題を抱えながらも、地域の人々は食や文化、自然の豊かさを誇りとして次の世代に受け渡そうとしています。「五島の日」はそうした島の営みを本土の人々へ伝え、関係人口を広げていくための大切な一日です。遠く海の向こうに浮かぶ島々の風景と豊かな食文化は、この記念日をきっかけに多くの人の記憶に刻まれていきます。