コンクリート住宅の日 (記念日 5月10日)

コンクリート住宅の日

地震で倒壊した木造住宅の映像が流れるたびに、「もっと丈夫な家に住みたい」と感じる人は少なくないはずです。鉄筋コンクリート(RC)造の建物は、そうした不安に対するひとつの答えです。5月10日は「コ(5)ンクリート(10)」の語呂合わせから「コンクリート住宅の日」とされており、RC-Z家の会共同組合が制定し、2010年(平成22年)に日本記念日協会により認定・登録されました。

RC-Z家の会共同組合は、東京都板橋区高島平に事務局を置く団体です。特殊なFRP(Fiber-Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)製型枠を使用して精度の高い鉄筋コンクリート住宅を建てる「RC-Zシステム」を手がけており、この記念日にはRC住宅の性能やデザインの良さを広く伝えることを目的としています。会員企業では当日、現場や会社にのぼり旗を立ててPR活動を行います。

そもそも鉄筋コンクリートは、フランスの庭師ジョゼフ・モニエ(1823〜1906年)が考案したとされる素材です。植木鉢の強度を高めるために鉄製の網をコンクリートで包んだことが発端で、その発想はやがて建築分野へと応用され、19世紀末のパリ再開発にも貢献しました。日本では20世紀に実用化が進み、1923年(大正12年)の関東大震災の経験を経て、耐震性への関心とともに広く普及するようになりました。「RC」は「Reinforced-Concrete(鉄筋で補強されたコンクリート)」の略で、「RC構造」または「RC造」と呼ばれます。

RC-Zシステムの特徴は、FRP製型枠の再利用性にあります。従来の建築工法ではベニヤ材や木材が大量に消費されていましたが、このシステムではそれらの使用量を大幅に削減でき、産業廃棄物の排出量を減らすことにも成功しています。材料・人員・工程の無駄を省くという設計思想のもと、建築コストを抑えながらも環境負荷を低減するという、現代の住宅建築が直面する課題に向き合った工法です。

RC住宅の最大の強みは、やはり耐久性です。火災に強く、シロアリ被害を受けにくく、適切なメンテナンスを施せば100年以上の使用にも耐えうるとされています。住宅を「消費するもの」ではなく「世代を超えて使うもの」と捉え直すとき、コンクリート住宅という選択肢は、暮らしとコストの両面から改めて注目に値します。