ゴムの日 (記念日 5月6日)
毎月5日と6日は「ゴムの日」です。「ゴ(5)ム(6)」という語呂合わせが由来で、ゴム製品のPRを目的として制定されました。私たちの生活に溶け込んでいるゴムですが、その原料となる天然ゴムの歴史は15世紀にまで遡ります。1493年、コロンブスの二度目の航海に同行した部下が、西インド諸島の現住民がゴムの木の樹液で作ったボールでゲームをしているのを目撃したことが、ヨーロッパ人によるゴムとの最初の接触として記録されています。
天然ゴムの原料として最も重要な樹木がパラゴムノキ(学名: Hevea brasiliensis)です。原産はアマゾン川流域で、名前の「パラ」はブラジル北部のパラ州に由来します。樹皮に傷をつけると乳白色の粘性ある樹液、ラテックスが滲み出てきます。収集されたラテックスはろ過して不純物を除き、酢酸や蟻酸などの酸を加えて凝固させます。これを乾燥させると、ゴム製品の原材料となる生ゴムが完成します。
19世紀に入ると、ゴムの工業利用が大きく前進します。1839年、アメリカのチャールズ・グッドイヤーが硫黄を加えて加熱する「加硫」という処理法を発見しました。これによりゴムは熱や寒さに強くなり、弾力性と耐久性が飛躍的に向上。タイヤや防水製品など幅広い用途が開かれ、ゴム工業が急速に発展しました。
原産地のアマゾン流域を離れ、東南アジアにゴム栽培が広まるきっかけとなったのは1876年のことです。イギリスのヘンリー・ウィッカムがブラジルから約7万個のパラゴムノキの種子を持ち出し、マレー半島などイギリスのアジア植民地に移植しました。1922年には東南アジアが世界生産量の98%を占めるまでになり、天然ゴムの主産地はアマゾンから東南アジアへと移っています。現在もマレーシア、インドネシア、タイの3か国で世界全体の約70%を生産しています。現代では天然ゴムに加え、石油を原料とする合成ゴムも広く使われています。合成ゴムは第二次世界大戦中、東南アジアからの天然ゴム供給が途絶えた欧米各国が代替品として開発を急いだことで技術が確立されました。用途によって天然・合成それぞれの特性が使い分けられており、タイヤ1本の中にも両方が含まれています。