コミュニティファーマシーの日 (記念日 5月5日)

コミュニティファーマシーの日

611年(推古天皇19年)5月5日、推古天皇が薬草を採取する「薬狩り」を行ったことが『日本書紀』に「薬日(くすりび)」として記録されています。コミュニティファーマシーの日は、この1400年以上前の記録にちなんで5月5日に定められた記念日で、制定したのは一般社団法人・日本コミュニティファーマシー協会(JACP)です。東京都新宿区四谷に事務局を置き、薬剤師と薬局が担う社会的役割と責任を果たすために活動するこの団体が、地域の人々に薬のこと、病気の予防、健康情報などを広く伝えることを目的として設けました。

日本コミュニティファーマシー協会は2013年(平成25年)に設立されました。その理念は、本来の薬剤師の職能と薬局の機能に与えられた使命のもとで、人々の生活圏を舞台とした健全な地域社会づくりに貢献するコミュニティファーマシー(地域薬局)を実現することにあります。単に処方箋を調剤するだけでなく、住民の日常的な健康相談や服薬指導、医薬品に関する正確な情報提供など、薬剤師が担える役割は広範にわたります。

近年、薬局を取り巻く環境は大きく変化しています。2015年(平成27年)には厚生労働省が「患者のための薬局ビジョン」を策定し、薬局が「かかりつけ薬局」として患者の服薬情報を一元管理し、在宅医療にも対応できる体制づくりが求められるようになりました。薬剤師が処方箋を受け付けるだけの存在から、地域医療の担い手として積極的に機能することへの期待は、制度面からも高まっています。

コミュニティファーマシーの日が設けられた背景には、こうした薬剤師・薬局の役割の変化を広く社会に知ってもらいたいという意図があります。推古天皇の薬狩りから続く「薬と人との関わり」の長い歴史を振り返りながら、現代における薬のプロフェッショナルとしての薬剤師のあり方を再確認する日として位置づけられています。