児童憲章制定記念日 (記念日 5月5日)

児童憲章制定記念日

児童憲章は、日本国憲法の精神を受け継ぎ、すべての子どもの幸福を実現するために制定された宣言です。1951年(昭和26年)5月5日のこどもの日、全国各都道府県から各界を代表する236名の協議員が児童憲章制定会議に参集し、この憲章を定めました。

憲章の総則には「われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める」と記されています。憲章は3つの基本綱領と12条の本文から構成されており、前文では「児童は、人として尊ばれる」「児童は、社会の一員として重んぜられる」「児童は、よい環境の中で育てられる」という3つの理念を掲げています。この3つの理念は、子どもを単なる保護の対象としてではなく、一個の人格として尊重するという考え方を明確に示しており、当時の日本社会において画期的な意義をもつものでした。

また、5月5日から11日は「児童福祉週間」として定められており、子どもの幸福と健全な育成を社会全体で考える期間とされています。

国際社会においても、子どもの権利をめぐる取り組みは進展してきました。1959年(昭和34年)11月20日には国連総会において「児童の権利に関する宣言」が採択され、さらに1989年(平成元年)11月20日には法的拘束力をもつ「子どもの権利に関する条約」が採択されました。この条約は日本でも1994年(平成6年)に批准されています。これらの歴史的経緯から、11月20日は国連によって「世界こどもの日」(Universal Children’s Day)に制定されており、子どもの権利に関する国際的な意識啓発の日として広く知られています。

児童憲章の制定から70年以上が経過した現在も、その理念は日本における子どもの福祉政策・教育政策の根幹に位置づけられています。子どもを権利の主体として捉えるという視点は、今日の子ども基本法や各種施策にも引き継がれており、時代を超えて参照され続ける文書となっています。