交通広告の日 (記念日 5月2日)
電車の天井から垂れ下がるポスター、中吊り広告。明治時代に始まったとされるこの広告形式が、デジタルサイネージの普及により転換期を迎えています。5月2日は、この交通広告に光を当てる「交通広告の日」です。
制定したのは関東交通広告協議会。関東私鉄八社協議会を母体として設立された任意団体で、1993年(平成5年)に記念日を制定しました。日付は「こ(5)うつう(2)」と読む語呂合わせによるものです。
交通広告とは、駅構内のポスターや電車・バス車内の広告を指す総称です。なかでも中吊りは「広告の一等地」として知られ、掲出料は窓上の額面広告(窓上)より高く設定されています。乗客の目線と視野に自然に入り込む位置にあることが、その価値を支えてきました。
ところが2014年ごろ、JR東日本が山手線の新型車両E235系への全面デジタルサイネージ化を表明し、「中吊り広告消滅か」と話題になりました。実際にはその後、広告代理店や広告主からの強い要望を受けて車両中間部の中吊りは存続することになり、完全廃止は見送られています。ただし液晶パネルによる「まど上チャンネル」は導入済みで、紙とデジタルが混在する車内になっています。一方、西武鉄道の40000系では中吊り広告そのものを廃止してデジタルサイネージに統一しており、鉄道会社によって対応は分かれています。
関連する広告の記念日は他にもあります。5月28日の「電柱広告の日」、7月14日の「求人広告の日」、9月10日の「屋外広告の日」、10月20日の「新聞広告の日」、11月5日の「雑誌広告の日」など、広告の種類ごとに記念日が設けられています。メディアの形が変わっても、情報を届けようとする試みは形を変えながら続いています。