国際ジャズデー (記念日 4月30日)

国際ジャズデー

19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカ南部の都市で生まれたジャズは、ヨーロッパ音楽の高度な技術・理論と、アフリカ系アメリカ人のリズム感覚・民俗音楽が融合して誕生した、人類の音楽史における最も重要な発明のひとつです。ブルー・ノート、スウィング、即興演奏(インプロヴィゼーション)、複合リズム(ポリリズム)——それらが織り成す自由で変奏的な表現は、20世紀以降のポピュラー音楽全体に計り知れない影響を与えてきました。

国際ジャズデーは、2011年(平成23年)11月にフランス・パリで開催されたユネスコ総会において制定され、翌2012年(平成24年)から毎年4月30日に実施されている国際デーです。英語表記は「International Jazz Day」。

この記念日が掲げる目的は、単に音楽を祝うことにとどまりません。ジャズを通じて世界195のユネスコ加盟国をはじめ、十分な教育環境が整っていない地域の少年少女たちにも音楽の力を届けること、そして平和・団結・対話と国際的な協力を促進するための手段としてジャズを位置づけることにあります。音楽を教育ツールと捉えるこの視点は、ジャズが持つ「人と人をつなぐ力」への深い信頼を感じさせます。

4月30日を中心に、世界各地でジャズのライブ演奏、ワークショップやセミナー、パネルディスカッションや座談会など、多彩なイベントが開催されます。ニューオーリンズやニューヨークといったジャズの聖地だけでなく、アジア・アフリカ・南米にいたるまで、地球規模でジャズの音が響き渡る一日となっています。

ジャズはその誕生当初から、黒人音楽であると同時に人種混合音楽でもありました。ポール・ホワイトマンやビックス・バイダーベックら白人ミュージシャンも初期から深くかかわり、人種や国境を超えた音楽として発展してきた歴史があります。国際ジャズデーがユネスコによって制定された背景には、こうしたジャズの本質的な「多様性と包容力」が評価されていることが伺えます。なお、日本には1月22日の「ジャズの日」や4月4日の「KOBE JAZZ DAY」、10月15日の「演ジャズの日」など、ジャズにまつわる記念日が複数存在します。