しぶしの日 (記念日 4月24日)

しぶしの日

「志布志市志布志町志布志にある志布志市役所志布志支所」——この一文に「志」という字が10個、発音すると「シ」が15回登場します。これは志布志支所の住所をそのまま読んだもので、珍地名スポットとして全国的に知られています。観光客が看板の前で記念撮影をする光景も珍しくなく、市もこの個性をユーモアたっぷりに活用しています。

志布志市は鹿児島県東部に位置する人口約3万人の市で、2006年(平成18年)1月1日に志布志町・松山町・有明町の3町が合併して誕生しました。農業が盛んな地域であり、鹿児島県を代表するさつまいもや茶の産地としても知られています。市の南部は志布志湾に面し、国の中核国際港湾である志布志港が整備されており、商船三井さんふらわあが大阪南港との間を毎日運航しています。片道約15時間の長距離フェリー航路は南九州と関西圏を結ぶ物流・旅客の大動脈です。「しぶし」という地名の由来には諸説あり、天智天皇がこの地を訪れた際に人々の志が篤いことを喜ばれて命名したとする説のほか、歓迎の印として布を献上されたことに感動した天智天皇が「上からも下からも志として布を献じたことは誠に志布志である」と語ったとする説も伝わっています。由来の真偽はさておき、飛鳥時代の天皇ゆかりの地名が現代の市名・町名・支所名に三重に重なり、あの珍妙な住所を生み出しているのは確かです。

4月24日の「しぶしの日」は、「し(4)ぶ(2)し(4)」と読む語呂合わせにちなんで志布志市が制定し、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。市では「志あふれるまちづくり」を推進することを掲げており、住所の珍奇さで話題になりがちですが、港湾都市・農業産地として南九州を支える存在でもあります。