柔道整復の日 (記念日 4月14日)
骨折や脱臼を、メスを使わずに手の技だけで治す。この技術は日本古来の武術「柔術」の「活法」から生まれたもので、戦国時代の戦場での救命術が源流とされています。敵を傷つける「殺法」と対をなす形で発展した「活法」が、やがて骨継ぎ師・接骨師と呼ばれる専門職へと受け継がれ、現在の柔道整復術へとつながっています。
明治時代以降、西洋医学の普及とともに柔道整復術は法的な位置づけが曖昧になる時期を経ました。1920年(大正9年)にようやく「柔道整復師」として国が正式に公認し、資格制度が整備されます。その後50年を経た1970年(昭和45年)3月1日、職務・資格・開業要件などを体系的に定めた「柔道整復師法」が公布されました。この日を記念して、公益社団法人・全国柔整鍼灸協会が2003年(平成15年)に「柔道整復の日」を制定し、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。
柔道整復師が扱う症状は、骨折・脱臼・打撲・捻挫・肉離れの5種類に限定されています。これらは「外傷」と呼ばれ、レントゲンを使わずに手で触れながら状態を判断し、整復・固定・後療と呼ばれる一連の処置を行います。手術をせず、身体が本来持つ自然治癒能力を引き出すことが根本にある考え方で、抗生物質や麻酔のなかった時代から磨かれてきた技術体系です。こうした伝統的な手技は現代においても広く根付いており、柔道整復師の国家資格保有者は全国で約8万人以上に達しています。接骨院・整骨院の施術所数はコンビニエンスストアの店舗数を超えるとも指摘されるほど普及し、高齢化社会における需要の高まりやスポーツ現場でのトレーナー的役割など、活躍の場は今も広がり続けています。