天塩 塩むすびの日 (記念日 4月6日)

天塩 塩むすびの日

兵庫県赤穂市の東浜塩田は、1612年に開業した歴史ある塩の産地です。江戸時代から続くこの地の塩づくりは、赤穂浪士の逸話とともに語り継がれてきました。その伝統の味を現代に受け継ぐのが、「赤穂の天塩」を製造・販売する株式会社天塩です。

4月6日は「天塩 塩むすびの日」。「しお(4)むすび(6)」という語呂合わせから株式会社天塩が制定し、一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録された記念日です。塩むすびは和食文化の象徴のひとつ。この日を通じて、天塩で握った塩むすびの美味しさを多くの人に届けることが目的とされています。

「赤穂の天塩」の特徴は、昔ながらの製法にあります。単に塩化ナトリウムを精製するのではなく、塩化マグネシウムを主成分とする「にがり」を戻す(差す)工程を経て仕上げた荒塩です。にがりは素材の旨みを引き出し、料理の味わいを深める働きをもちます。精製塩にはない、まろやかなコクが生まれる理由がここにあります。

塩づくりの現場は、日本ではなくオーストラリアに求めました。かつての日本近海では、伝統的な塩田製法を安定的に行うことが困難と判断したためです。辿り着いたのが、世界自然遺産にも指定されているオーストラリア・シャークベイです。この澄んだ海水を自然の力で塩田濃縮した「天日塩(てんぴえん)」を原料とし、にがりを加えて製品に仕上げています。世界の海の恵みと、400年以上続く赤穂の塩づくりの知恵が融合した一品です。

塩むすびはシンプルな料理です。ですから塩の質が直接、味を左右します。炊きたてのご飯を手のひらで包み、少量の塩だけで仕上げる塩むすびは、素材の味を最大限に引き出す調理法といえます。天塩のにがり成分がご飯の甘みを引き立て、食べるほどに奥行きのある味わいを生み出します。

東浜塩田の開業から400年余り。赤穂の塩の歴史は、日本人の食卓と深く結びついてきました。塩むすびを口にするとき、その一粒一粒に長い時間の積み重ねが宿っていることを思い起こしてみてください。