デビューの日 (記念日 4月5日)
4打席4連続三振。1958年(昭和33年)4月5日、読売巨人軍の新人・長嶋茂雄がプロ野球デビューを飾った開幕戦は、そんな衝撃的な数字で幕を閉じました。
相手は国鉄スワローズのエース・金田正一。通算400勝を誇る「カネやん」は、この日も圧倒的な球威で長嶋を翻弄し、4打席すべてで三振を奪いました。しかしその三振のいずれもが、長嶋の渾身のフルスイングによるものでした。空振りしてもなお躍動感を失わない姿は観客の目を釘付けにし、「三振でも絵になる男」という評判を早くも生みました。スポーツ史において、デビュー戦の失敗がこれほど鮮明に語り継がれる例は珍しく、その印象の強さが長嶋という選手の特異性を物語っています。
その後、長嶋は4番サードに定着し、「燃える男」の異名とともに球界を席巻しました。王貞治とともに「ON」コンビを形成し、読売巨人軍の黄金時代を支え続けました。1965年から1973年にかけての9年連続日本一という前人未到の記録は、このONコンビなくしては実現し得なかったと言われています。
「ミスタージャイアンツ」「ミスタープロ野球」と称された長嶋は、1974年(昭和49年)のシーズン終了後に現役を引退しました。引退セレモニーで発した「巨人軍は永久に不滅です」という言葉は、プロ野球史に刻まれた名文句として今も繰り返し引用されています。ユニフォームを脱ぐその瞬間まで、観客を熱狂させ続けた選手人生でした。
引退後は巨人の監督を通算15年務め、リーグ優勝5回・日本一2回の実績を残しました。2013年(平成25年)には国民栄誉賞を受賞し、「ミスター」として今なお多くのファンに愛され続けています。
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