四輪駆動の日 (記念日 4月4日)

四輪駆動の日

1907年(明治40年)、当時のダイムラー社(現・メルセデス・ベンツ・グループ)は世界初となる四輪駆動システムを備えた乗用車を完成させました。ドイツ領南西アフリカ(現・ナミビア)の過酷な地形での使用を想定して開発されたこの車両は「デルンブルク・ワーゲン」と呼ばれ、4つのタイヤすべてを駆動させることで未舗装の荒野を走破する技術の出発点となりました。自動車が馬車に代わる移動手段として普及し始めたばかりの時代に、すでに「全輪を動かす」という概念を乗用車で実用化していたことは、ダイムラーの技術的先見性を示すものです。

4月4日という日付は、四輪駆動車の世界共通の呼称「4×4」(four-by-four)に由来します。数字がそのまま月日になった、シンプルで記憶に残りやすい由来です。

四輪駆動(4WD)とは、エンジンの駆動力をフロントとリア、計4つすべてのタイヤに伝える方式を指します。前輪または後輪の2輪のみを駆動する2WD(FF・FR)と比べると路面への接地力が大きく向上し、雪道や泥道といった低摩擦路でのスリップを抑えながら安定した走行を可能にします。技術的には必要な場面だけ切り替える「パートタイム4WD」と、常時四輪を駆動する「フルタイム4WD」に大別され、後者はセンターデフを介して前後輪のトルク配分をリアルタイムで最適化します。さらに近年では電子制御の進化により、各輪への駆動力を独立して制御するシステムが急速に普及しました。メルセデス・ベンツが「4MATIC」の名で展開するシステムもその一例で、同社のラインナップの多くに標準・オプション設定されています。

この記念日を制定したのは、1986年(昭和61年)にダイムラーの子会社として日本に設立されたメルセデス・ベンツ日本株式会社です。創業メーカーが1世紀以上にわたって積み重ねてきた四輪駆動技術の歴史を広く知ってもらうとともに、安全で安心な走りを実現する技術としてその意義をアピールすることが目的です。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。