東スポの日 (記念日 4月1日)

東スポの日

「日付以外はすべて誤報」——浅草キッドにそう評されながらも、長年にわたって読者を楽しませてきたのが、東京スポーツ新聞、通称「東スポ」です。創刊日は1960年(昭和35年)4月1日。エイプリルフールと重なるこの日付は、エンターテインメント紙としての東スポの性格を象徴するようでもあります。株式会社東京スポーツ新聞社はこの創刊日にちなんで4月1日を「東スポの日」と制定し、2022年(令和4年)に一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録されました。

東スポの歴史をたどると、意外な出自が見えてきます。明治時代に東京で創刊した老舗大衆紙「やまと新聞」の流れを汲む新聞であり、紙面サイズは日刊紙では標準的なブランケット判ながら、その中身は独特の大見出しと独自の視点の記事で埋め尽くされており、一般紙とはまったく異なる世界観を打ち出しています。特に力を入れてきたのがプロレス・競馬・芸能の3ジャンルで、新日本プロレス・全日本プロレス・国際プロレスの3団体が競い合った時代には、プロレス報道最大手として圧倒的な存在感を示し、競合紙を廃刊に追い込んだほどです。競馬報道でも独自の予想と情報ネットワークで根強いファンを持ち、スポーツ紙の中でも独特のポジションを確立しています。

「飛ばしの東スポ」という異名も有名です。誤報やガセネタが多いとされる一方、サザンオールスターズの活動休止(2008年)や安室奈美恵の引退(2017年)を他紙より早く報じるなど、実際に的中したスクープも少なくありません。「どうせガセだろう」と思っていたら本当だった、という経験を持つ読者も多いのではないでしょうか。この「ガセかホンモノかわからない」スリルそのものが、東スポならではの読み味ともいえます。

現在はウェブサイト「東スポWEB」でも記事を配信しており、紙の新聞を読まない世代にもその独特の文体と見出しセンスが届くようになっています。「東スポブランド」を多面的に高めることが記念日制定の目的とされており、紙面の枠を超えてエンターテインメントとしての存在感を広げようとしています。