奴隷及び大西洋間奴隷貿易犠牲者追悼国際デー (記念日 3月25日)
4世紀以上にわたり、約1,500万人のアフリカ人が故郷から引き離され、南北アメリカ大陸へと強制連行されました。奴隷商人によって買われた人の数はさらに多く、生き残った者たちはすべての尊厳と人権を剥奪されて売買されました。子どもたちでさえ親から引き離され、その利益は「所有者」のものとされました。この歴史的事実を忘れないために、2007年(平成19年)12月の国連総会で3月25日を「奴隷及び大西洋間奴隷貿易犠牲者追悼国際デー」として制定しました。英語表記は「International Day of Remembrance of the Victims of Slavery and the Transatlantic Slave Trade」です。
大西洋間奴隷貿易は、人類史上において最悪の人権侵害のひとつとされています。何世紀にもわたって続いたこの制度のもとで、無数の命が奪われ、無数の人生が破壊されました。この日は、その犠牲となって苦しみ亡くなった人々を悼み、敬意を示すための日です。
歴史的な意味での奴隷制度はほとんど姿を消しましたが、完全に根絶されたわけではありません。強制労働、人身取引、性的搾取、奴隷同然の条件での監禁など、形を変えた現代的な奴隷制度が今も世界各地で続いています。国連はこの国際デーを通じて、こうした現代の問題への意識を高めることも目指しています。
また、奴隷制度の歴史に根ざした人種差別や偏見は、現代社会においても完全には消えていません。この日は過去の惨禍を振り返るだけでなく、差別のない社会の実現に向けて決意を新たにする機会とされています。