温泉むすめの日 (記念日 3月15日)

温泉むすめの日

アニメキャラクターが温泉地の「顔」として定着し、ファンがそのキャラクターの故郷を目指して各地の湯へと向かう。「温泉むすめ」プロジェクトが生み出したこの流れは、旅離れが続く若年層に対して、二次元コンテンツを入口とした旅のきっかけを提供するという、これまでにない地域活性化の手法として広く認知されるようになっています。

プロジェクトを運営するのは、東京都渋谷区富ヶ谷に本社を置く株式会社エンバウンドです。全国各地の温泉地をモチーフとした二次元キャラクターを制作し、コミック・ノベル・ゲーム・音楽といった多面的なメディア展開を行うとともに、キャラクターを演じる声優によるトークショーや音楽ライブなどのリアルイベントを各温泉地で開催しています。キャラクターの設定と地域の歴史・文化が結びつくことで、物語の舞台となった温泉地を実際に訪れたいという動機が生まれる仕掛けになっており、二次元の世界観が現地への来訪を後押しする構造が生まれています。

3月15日という日付には明確な由来があります。2017年(平成29年)のこの日、アニメ制作会社・株式会社動画工房が手がけた「温泉むすめ」のイメージPVアニメが公開され、プロジェクトが本格的な活動へと踏み出しました。その出発点を記念するかたちで、運営会社のエンバウンドが「温泉むすめの日」を制定し、2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されました。

プロジェクトの実績は国からも評価されてきました。エンバウンドは内閣府が選定するクールジャパン推進企業20社の一つに名を連ね、2019年(令和元年)6月からは観光庁後援のプロジェクトとなりました。翌2020年(令和2年)には観光庁が推進する訪日誘客キャンペーン「Your Japan 2020」において、日本を代表するコンテンツの一つに選出されています。アニメ・キャラクター文化を好む海外の観光客へのアプローチとして、政府レベルでも正式に位置づけられるに至りました。

日本各地の温泉は、湯治や保養の文化として古くから地域の暮らしに根づいてきました。しかし過疎化や観光客の減少という課題を抱える温泉地は少なくありません。「温泉むすめ」は現代日本が世界に誇る二次元表現の力と、各地が育んできた温泉文化を掛け合わせることで、地域の魅力を国内外へ発信する試みを続けています。3月15日の記念日は、そのプロジェクトの出発点に立ち返り、より多くの人々に知ってもらうための日として設けられています。