数学の日 (記念日 3月14日)

数学の日

3月14日を「数学の日」にするかどうか、日本全国の算数・数学ファンや数検受検者にアンケートを取ったことがあります。「数学の日はいつがふさわしいか」という問いに対してさまざまな日付が挙がりましたが、最も多かったのが3月14日でした。円周率の近似値「3.14」に由来するこの日付は、票を集めるべくして集めた結果といえます。

公益財団法人・日本数学検定協会が1997年(平成9年)に制定した「数学の日」は、数学を生涯学習として子どもから大人まで楽しめるものに発展させることを目的としています。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。

円周率(π)は「3.141592653589793238462643383…」と無限に続く数字で、その小数表記の上3桁が「3.14」です。多くの国では3月14日を「円周率の日」(Pi Day)としても祝う慣習があり、ドイツなどでは「3.14」という日付表記がそのまま円周率の近似値に見える形式で書かれるため、特に馴染みの深い記念日とされています。団体や学校の数学科などで記念日を祝うパーティーが開催されることもあります。

2009年(平成21年)にはアメリカ合衆国下院が同年3月14日を「全米円周率の日」(National Pi Day)とする決議案を可決しました。決議では、学校がこの日を活用して生徒に円周率を教え、「数学を学ぶ魅力を伝える」よう呼びかけています。日本発の記念日とは独立した動きでありながら、日付が3月14日という点で世界と共鳴しています。

円周率は円周と直径の比(円周÷直径)で定義され、どの円でも一定の値をとりますが、割り切れません。小学校では「3.14」または「3」として教わり、中学校では「π」(パイ)という記号に置き換わります。「円の面積=半径×半径×π」「円周の長さ=直径×π」という公式は、この数値がいかに基礎的な計算に組み込まれているかを示しています。

日本数学検定協会のシンボルマークはこの「π」をモチーフにしており、緑・青・橙・紫の4色で塗り分けられています。「どんな2つの隣り合う領域も同じ色にならないよう塗り分けるには4色あれば十分」という数学の難問「四色問題」を意識した配色で、難題にも果敢に挑むというスピリッツを込めています。πは最も重要な数学定数のひとつであり、コンピュータの発達や宇宙開発にも不可欠な数値です。無限に続く超越数という性質が、同協会の「無限の可能性」というコンセプトと重なっています。