漁業法記念日 (記念日 3月13日)
補償金総額は約180億円にのぼりました。1949年(昭和24年)、GHQ(連合国最高司令部)の民主化政策の一環として現行の「漁業法」が制定されたとき、明治時代から続いていた旧来の漁業権はすべて政府が買い上げ、一斉に消滅させるという大改革が断行されました。農地改革と並ぶ戦後日本の大転換のひとつとして、3月13日はその施行を記念する「漁業法記念日」となっています。
漁業法の前身となる旧「漁業法」は、1901年(明治34年)に制定されました。この旧法のもとでは、特定の漁業者が海面の独占的利用を長年にわたって保持できる仕組みが続いており、民主化という観点からは問題視されていました。戦後の占領期、GHQは日本の農村・漁村双方に対して民主的な改革を推し進めます。漁業においては旧漁業権をいったんすべて消滅させ、漁業権証券による補償を行ったうえで新たな制度へ移行するという抜本的な方法が採られました。
現行の漁業法が定める目的は、「漁業者及び漁業従事者を主体とする漁業調整機構の運用によって水面を総合的に利用し、漁業生産力を発展させ、あわせて漁業の民主化を図ること」です。定置漁業・養殖業などを行う漁業権、共同漁業権、そして指定漁業の許可制度が骨格をなしており、沿岸から沖合にわたる水面利用のルールを体系的に定めています。
制定から70年が経過した2018年(平成30年)、漁業法は戦後最大規模の改正を受けました。水産資源の減少が深刻化するなか、1961年に70万人いた漁業従事者が2017年には15.3万人まで激減するという現実に直面したためです。改正では資源管理の強化と漁業権制度の見直しが柱とされ、水産資源の持続的利用に向けた枠組みが大きく刷新されました。旧漁業法が制定された4月13日は「水産デー」として別途記念日になっており、新旧2つの記念日が存在することからも、明治期から戦後にかけて日本の漁業制度がいかに大きく変容したかが見えてきます。漁業法記念日は、単なる法律の誕生日ではなく、日本の沿岸漁業が封建的な構造から脱却した転換点を刻む日でもあります。
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