水戸の日 (記念日 3月10日)
ボードゲーム「オセロ」は水戸生まれです。1945年9月、旧制水戸中学(現・茨城県立水戸第一高校)の生徒だった13歳の長谷川五郎が、空襲で全焼した校舎の代わりに土手で行われた青空授業の休み時間に、白黒の碁石を使ってはさみ取るゲームを友人たちと遊び始めたのが原型です。名前は父親(英文学者の長谷川四郎)がシェイクスピアの悲劇から命名し、1973年に商品化されて世界に広まりました。意外な発祥地ランキングで1位に選ばれたこともあります。
3月10日は「水戸の日」です。「み(3)と(10)」の語呂合わせで、茨城県の県庁所在地・水戸市を記念した日とされていますが、制定した団体は不明です。この日の前後には「水戸納豆早食い世界大会」が開かれています。
水戸市は茨城県中部、那珂川沿いに開けた都市です。「水戸」という地名は、栃木県・那須岳山麓を源とする那珂川の舟運の河港として栄え、水運の玄関口とされていたことに由来します。近代以降は陸上輸送が取って代わり、川の荷運びは消えましたが、地名だけが今に残っています。
水戸といえば「水戸黄門」こと徳川光圀。彼をめぐる食の逸話も面白いものです。明朝から亡命した儒学者・朱舜水から中国麺料理を学んだ光圀が、日本で初めてラーメンと餃子を食べたと伝えられています。ただし2017年には、1488年に京都の僧侶が「経帯麺」と呼ばれる先駆的な麺料理を食べていた記録が発見され、「日本初」の座は揺らいでいます。それでも水戸では「水戸藩らーめん」として地元グルメに根付いており、再現レシピは1993年に地域振興の一環として商品化されました。
水戸市の観光の核は偕楽園です。梅の名園として知られ、毎年2月の「水戸の梅まつり」には多くの来場者が訪れます。8月には水戸黄門まつり、9月には萩まつりと、年間を通じて祭りが続きます。そして明治時代以降は納豆の生産地として知られるようになり、「水戸納豆」は全国的なブランドになりました。ルーズソックスの発祥地という説もあり、意外な文化の発信地として何かと話題にのぼります。