脈の日 (記念日 3月9日)
心房細動を持つ人は、そうでない人と比べて脳梗塞を発症するリスクが約5倍高くなります。日本国内の心房細動患者数は100万人を超えると推計されており、脳梗塞全体の約30%がこの心房細動を原因としています。
3月9日は「脈の日」です。「みゃ(3)く(9)」の語呂合わせに由来し、公益社団法人・日本脳卒中協会が制定しました。英語表記は「Check Pulse Day」で、一般社団法人・日本記念日協会にも認定・登録されています。
心房細動とは、心臓が不規則なリズムで細かく震えるように動く不整脈の一種です。自覚症状がない場合も多く、気づかないまま放置されるケースが少なくありません。この状態が続くと心臓内に血栓が生じやすくなり、それが脳の血管に詰まることで脳梗塞を引き起こします。心房細動に起因する脳梗塞は重症化しやすく、死亡率が高いだけでなく、重い後遺症を残すことも多いとされています。しかし、適切な抗凝固療法を受けることで、心房細動患者の脳梗塞の約6割は予防できることがわかっています。そのためには、まず心房細動に気づくことが不可欠です。脈のセルフチェックは、その最初のステップになります。手首の内側や首筋に指を当て、15秒間脈を測ります。「トン・トン・トン」と規則正しく打っていれば問題ありませんが、リズムが乱れていたり、強弱が不規則であれば心房細動の疑いがあります。
「脈の日」は、こうした予防法を広く一般に知ってもらうことを目的としています。毎年3月9日前後には「心房細動週間」として啓発活動が実施されており、医療機関や薬局などでも脈のチェックを呼びかけるキャンペーンが行われます。脈を測るのは、場所も道具も選びません。日常の中で気軽に取り組める予防行動として、ぜひ習慣にしていただきたい一つです。