チーズ鱈の日 (記念日 2月23日)

チーズ鱈の日

1982年の発売以来、40年以上にわたって愛されてきた「チーズ鱈」。初年度から10億円を大きく超える売り上げを記録し、三菱総合研究所が発表した同年の「成長消費財トップ20」新商品部門でも1位を獲得した、まさにデビューから規格外の大ヒット商品です。その誕生の裏側には、予想外の「失敗」と大胆な方向転換がありました。もともと開発陣が目指していたのは「チーズいか」でした。ところが、常温保存に欠かせない脱酸素剤がイカの変色を促進してしまうという問題が発生し、開発は暗礁に乗り上げます。1981年に就任した2代目社長・名取小一氏が下した決断は、食材をイカからタラへ切り替えるというものでした。当時の社内には「珍味としてのステータスはイカの方が上」という反対意見もあったといいます。しかし試作品を食べた社内のムードは一変。1982年2月23日、「チーズ鱈」は産声を上げました。

商品の特徴は、シンプルでありながら完成度の高い組み合わせにあります。風味豊かなナチュラルチーズを、鱈のすり身をシート状に加工したもので挟んだ構造で、チーズのコクと鱈の淡白な旨みが絶妙に調和しています。常温保存ができるため、自宅でのおつまみはもちろん、アウトドアやちょっとしたおやつとしても重宝されてきました。

なお、「チーズ鱈」と「チータラ」はいずれもなとりの登録商標ですが、両者には違いがあります。「チーズ鱈」はすり身の原材料がタラのみであるのに対し、「チータラ」はホッケなどタラ以外の魚肉も使用しています。ラインナップが充実した現在も、それぞれ異なる味わいとして根強いファンを持っています。

製造・販売を手がけるのは、1948年創業の株式会社なとりです。東京都北区王子に本社を構え、さきいかやビーフジャーキー、柿ピーなど幅広いおつまみを展開するメーカーとして知られています。チーズ鱈の日は、商品が生産開始された2月23日にちなみ、2022年に一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録されました。おつまみの枠を超え、おやつや携行食としても活躍するロングセラーの節目を、改めて味わいながら祝いたい一日です。