富士見の日 (記念日 2月23日)

富士見の日

「もののけ姫」に登場する乙事主(おっことぬし)、烏帽子御前(えぼしごぜん)、甲六(こうろく)。これらの名前はすべて長野県諏訪郡富士見町の実在する地名です。宮崎駿監督は40代の頃からこの町に通い詰めていました。きっかけは、20代で読んだ一冊の本。井戸尻遺跡の発掘を指導した考古学者・藤森栄一の「縄文の世界」でした。後に「富士見高原はおもしろい」と題した講演録が刊行されるほど、町の歴史と風土に惚れ込んでいたといいます。

その富士見町の観光協会が「富士見の日」を制定しました。日付は「ふ(2)じ(2)み(3)」の語呂合わせです。

八ヶ岳と南アルプスに挟まれたこの町は、名の通り遠くに富士山を望むことができます。明治7年、周辺10村が合併する際に町名を決める必要がありました。どの村からも富士山が見えること――それが共通点となり「富士見」の名がつきました。町内の葛窪地区からの眺望は「関東の富士見百景」にも選ばれています。

町の歴史は地名よりはるかに古く、約5,000年前の縄文時代中期にさかのぼります。集落跡「井戸尻遺跡」は国の史跡に指定されており、精緻な文様が施された縄文土器が数多く出土しています。甲州街道43番目の宿場・蔦木宿の面影も残り、標高1,250mの「富士見パノラマリゾート」ではスキーやマウンテンバイクも楽しめます。富士山の絶景と縄文の歴史、ジブリの縁をあわせ持つ町です。