折箱の日 (記念日 2月22日)
日本人が当たり前のように使っている「折箱」は、実は世界で唯一、日本にしか存在しない食品容器です。寿司や赤飯、菓子折りなど、晴れの日の食卓に欠かせないこの容器のルーツは、1400年以上前に遡ります。
そのルーツとされるのが、聖徳太子が遣隋使を通じて大陸の文化を輸入した際、朝廷への献上物を載せるために用いられた台紙です。折箱の日が2月22日に設定されているのは、太子の命日とされるこの日付に由来しており、制定した全折食品容器連合会が太子への畏敬の気持ちを込めて選んだものです。記念日は2019年(平成31年)に日本記念日協会により認定・登録されました。
全折食品容器連合会は、東京都台東区北上野に事務局を置く折箱などの食品包装容器の製造・販売業者の全国組織です。折箱という日本固有の食文化を後世に伝えるため、この記念日の制定に取り組みました。
折箱とは本来、「厚経木(あつきょうぎ)」と呼ばれる薄い木の板を折り曲げて作られた木箱のことです。材料にはエゾマツ・スギ・ヒノキ・シナ・スプルスなどが使われており、いずれも抗菌作用を持つ木材です。日本の高温多湿な気候の中でも食材が腐敗しにくいよう、素材そのものの特性が活かされています。また、加工後も木材に気孔が残るため、内外の湿度をある程度均等に保つ効果があり、昔から「お箱(ひつ)」と同様の保存容器として重宝されてきました。
現代では木製に限らず、紙製・発泡スチロール製・プラスチック製など、さまざまな素材の箱製品の総称として「折箱」という言葉が使われています。寿司、赤飯、菓子などを詰める際に広く用いられ、中でも菓子を詰めたものは「菓子折」として日本語に深く定着しています。贈り物の場面でも欠かせない存在であり、日本の食文化・贈答文化を長年にわたって支えてきた容器といえるでしょう。
参考リンク: