東京初の日刊新聞創刊日 (記念日 2月21日)
1872年(明治5年)2月21日、東京初の日刊新聞「東京日日新聞」が創刊されました。現在の「毎日新聞」の前身にあたり、現存する日本の日刊紙の中では最古の歴史を持ちます。創刊から150年以上を経た今も発行が続いているという事実は、改めて考えると驚くべきことです。
創刊を手がけたのは、戯作者の条野採菊(じょうの さいぎく、1832〜1902年)と浮世絵師の落合芳幾(おちあい よしいく、1833〜1904年)ら。政治家の江藤新平(えとう しんぺい、1834〜1874年)が後援しました。創刊号はわずか片面印刷1枚のみという簡素なもので、1部の値段は140文(もん)、月購読料は20錢(もんめ)でした。明治初期の東京で日刊紙を手にするとは、当時としてはなかなか贅沢な習慣だったといえます。
日本で最初に日刊新聞を発行したのは、実は東京ではありませんでした。1871年(明治3年)に横浜活版舎が創刊した「横浜毎日新聞」が日本初の日刊紙です。しかし同紙は1940年(昭和15年)に「帝都日日新聞」(のち「やまと新聞」)に吸収合併されたため廃刊。その結果、現存する日刊紙としては「東京日日新聞」が最古の地位を占めることになりました。毎日新聞が自社を「東京で最初の日刊紙」と表現するのはこうした経緯によるものです。
その後「東京日日新聞」は1911年(明治44年)に「大阪毎日新聞」と合併し、両紙はそれぞれの題号を維持したまま全国へ普及していきました。そして太平洋戦争中の1943年(昭和18年)1月1日、戦時下の新聞統制により両紙の題号が「毎日新聞」に統一されます。明治の創刊から70年余りで、紙面は一枚刷りから全国紙へと大きく変貌を遂げたことになります。
なお、この記念日は「日刊新聞創刊の日」と表記されることもあります。また、日本最初の日刊紙「横浜毎日新聞」が創刊された旧暦12月8日は「日刊新聞創刊日」として別に設けられており、紛らわしいため混同に注意が必要です。