ザ・ローリング・ストーンズの日 (記念日 2月14日)

ザ・ローリング・ストーンズの日

デビューから28年後に初めて日本の地を踏んだとき、東京ドームは10夜連続で満員になった。1990年2月14日、バレンタインデーのその夜、ザ・ローリング・ストーンズはついに日本のステージに立った。

理由は単純ではなかった。ミック・ジャガーやキース・リチャーズの麻薬所持による逮捕歴が、日本への入国許可を阻んでいたのだ。1966年にビートルズが来日した際の社会的混乱も重なり、当局は長年にわたって許可を出さなかった。デビューは1962年。それから四半世紀以上、日本だけが彼らのツアーから取り残されていた。それだけに1990年の初来日は、単なるコンサートを超えた歴史的事件として受け止められた。「スティール・ホイールズ・ジャパン・ツアー1990」と銘打たれたこの公演は、全10公演がソールドアウト。日本のロックファンが28年間待ち続けた夜は、一夜にして伝説となった。

ザ・ローリング・ストーンズは1962年4月、ロンドンのクラブシーンから生まれた。ブライアン・ジョーンズとイアン・スチュワート、ミック・ジャガー、キース・リチャーズの4人が核となり、まもなくビル・ワイマンとチャーリー・ワッツが加わって現在の基盤が整う。結成から60年以上が経過した現在もバンドは解散せず、ロック史上もっとも長命なバンドのひとつとして第一線に立ち続けている。

その音楽的影響力は計り知れない。「サティスファクション」「悪魔を憐れむ歌」「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」「スタート・ミー・アップ」といった楽曲は、特定の世代を超えてロックの語彙として定着している。全世界のアルバム売上は2億枚を超え、エアロスミス、プライマル・スクリーム、日本では萩原健一や忌野清志郎、鮎川誠、Charなど、影響を受けたアーティストの名を挙げればきりがない。ローリング・ストーンズはバンドである以前に、ひとつの音楽的基準点なのだ。

「ザ・ローリング・ストーンズの日」は、その初来日の日付である2月14日に設定されている。ユニバーサルミュージック合同会社が制定し、2019年(平成31年)に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録された。28年越しに実現した来日が記念日として刻まれたことは、当時の熱狂がどれほど深かったかを物語っている。