文化勲章制定記念日 (記念日 2月11日)

文化勲章制定記念日

白い橘の花が五枚、三つ巴の曲玉を囲むように開いた勲章――文化勲章のデザインは、桜ではなく橘が選ばれたことで知られています。常緑樹である橘が「文化の永久性」を象徴するとして採用され、東京高等工芸学校教授の畑正吉がデザインを手がけました。1937年(昭和12年)2月11日、「文化勲章令」が勅令として制定されたその日が、文化勲章制定記念日です。

文化勲章は、学問・芸術など文化の発展に優れた業績をあげた人物に贈られる日本最高峰の栄誉のひとつです。独創的な文化の創造と育成を図ることを目的に創設され、勲章は天皇陛下が直接手渡す「親授」の形式をとります。親授式は毎年11月3日の「文化の日」に皇居宮殿松の間で執り行われます。

第一回の受章者は9名。作家の幸田露伴、日本画家の横山大観と竹内栖鳳、歌人・国文学者の佐々木信綱、物理学者の本多光太郎らが名を連ねました。日本画壇を代表する二人の巨匠が同時に名を連ねた第一回は、制度の性格をよく示すものでした。その後、川端康成、湯川秀樹、松本清張、黒澤明、加山又造、司馬遼太郎と、各分野の第一人者が代々受章してきました。

2014年時点での累計受章者数は384名。学術部門が209名、芸術部門が167名と、二分野がほぼ拮抗しています。受章者の選考に性別や国籍の制限はなく、外国人への授与例もあります。受章は生存中の人物に限られており、死後の授与は行われません。この点がほかの叙勲制度との大きな違いのひとつであり、制定から80年以上が経過した現在も、毎年秋になると候補者名が報じられ、11月3日の親授式が注目を集めます。橘の花をかたどった勲章は、受章者の業績とともに末長く大切に受け継がれています。