ふきとりの日 (記念日 2月10日)
1937年(昭和12年)の発売以来、約90年にわたって愛用されてきた「ふきとり用化粧水」。洗顔後に肌に残った洗顔料の残りカス、落としきれなかったメイクや皮脂、古い角質をコットンでふきとることで肌のキメを整えるこのアイテムは、「塗り足していくこと」が当然だった化粧品業界にあって、当時は異色の「引き算発想」の商品でした。この商品を世に送り出したのが、大阪市福島区に本社を置く株式会社ナリス化粧品。2月10日の「ふきとりの日」は、同社が「ふ(2)きとり(10)」の語呂合わせから申請し、2016年(平成28年)に一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録された記念日です。2017年(平成29年)にはこの「ふきとり用化粧水」の発売から80年の節目を迎え、年間企業別売上シェア1位を誇る看板商品の効果と魅力をより広く知ってもらうことを目的として制定されました。
ところで、「ふきとり用化粧水」と普通の化粧水は何が違うのでしょうか。通常の柔軟化粧水は、洗顔後の肌に水分と保湿成分を補うために使います。一方「ふきとり用化粧水」は、コットンに含ませて肌の上を滑らせることで、洗い残しの汚れや古い角質を物理的に除去するのが主な役割。名前に「化粧水」とあっても、保湿よりも肌の「掃除」に特化したアイテムです。さらに、次に使う化粧水や美容液の浸透をサポートする効果も持ちます。
「ふきとり用化粧水」という名称が広まったのも、実はナリス化粧品の功績のひとつ。1937年当時、肌に足すのではなく余分なものを取り除くという発想は、業界の常識を覆すものでした。その先進的なコンセプトが現在まで受け継がれ、ロングセラー商品として多くの人の洗顔後ルーティンに定着しています。2月10日は、スキンケアの「引き算」の大切さをあらためて見直してみる日かもしれません。