フナの日 (記念日 2月7日)
古河市を流れる渡良瀬川は、古くからフナの豊かな漁場でした。冬のフナは「寒鮒」と呼ばれ、脂が最も乗る12月から2月が旬とされています。その寒鮒を6時間かけて煮込み、べっこう色に仕上げた「鮒甘露煮」は、江戸時代から続く古河市の名物です。
2月7日は「フナの日」です。「フ(2)ナ(7)」の語呂合わせから、茨城県古河市のフナ甘露煮店組合が2001年(平成13年)に制定しました。もともと2000年(平成12年)に11月27日「いいフナの日」として制定されましたが、翌年2月7日へと変更されています。
古河の鮒甘露煮の歴史は江戸時代にさかのぼります。日光街道の宿場・船着場として栄えた古河では、旅人へのもてなしとしてフナの煮付けが振る舞われていました。明治期に専業店が登場し、砂糖が普及するにつれてしょうゆだけの煮付けから甘露煮へと進化を遂げました。製造工程では、体長12〜13センチのフナを素焼きしてから鉄の大鍋に並べ、ざらめ・しょうゆ・水あめを加えて弱火で6時間ほど煮込みます。頭まで軟らかく仕上がった甘露煮は一晩寝かせて完成となります。
フナ(鮒)はコイ目コイ科に分類される淡水魚で、日本を含むユーラシア大陸に広く分布しています。河川・湖沼・ため池・用水路など流れのゆるい水域に生息し、水質環境の悪化にも強い魚です。コイに似た外見ですが、口元にひげがなく、頭が大きく体高も高いのが特徴です。ギンブナ・キンブナ・ゲンゴロウブナ・ニゴロブナなど複数の種があり、姿・形・色だけでは種の判別が難しいとされています。
身近な場所に生息することから、フナは古来より日本人に親しまれてきました。最古の和歌集『万葉集』や平安時代の『今昔物語集』にも「鮒」は登場しており、食材としてだけでなく文学の題材としても長く扱われてきた魚です。尾頭付きの甘露煮は縁起物としても重宝され、現在も正月需要を中心に全国へ流通しています。
なお関連する記念日として、2月5日・6日・7日は「ニ(2)ゴ(5)ロ(6)ブナ(7)」の語呂合わせと、鮒ずしが最も美味しい時期であることを理由に「ニゴロブナの日」に制定されています。