大豆の日 (記念日 2月3日)
節分の夜、「鬼は外、福は内」と唱えながら大豆をまく習慣は、実は706年(文武天皇・慶雲3年)の宮中行事「追儺(ついな)」にまでさかのぼります。もともと中国の厄払い儀式に由来し、大豆が選ばれた理由のひとつに、中国の医書『神農本草経』に「大豆は鬼毒を殺し痛みを止める」と記されていたことがあります。「まめ」に「魔滅(まめ)=魔を殺す」という意味を重ねる語呂合わせも加わり、大豆は霊力ある豆として定着していきました。
2月3日の「大豆の日」は、大豆商品を扱うニチモウ株式会社(現:ニチモウバイオティックス株式会社、東京都品川区東品川)が制定した記念日です。節分が2月3日前後に当たることから同日に設定され、豆まきで使われる大豆のPRを目的としています。一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録されています。大豆は縄文時代中期の遺跡からすでに出土しており、日本人にとって最も古い食材のひとつです。奈良時代に中国から味噌・醤油の製造技術が伝わり、鎌倉時代には禅宗の広がりとともに肉・魚に代わるタンパク源として寺院で積極的に利用されるようになりました。豆腐・納豆・醤油・味噌という日本食の基幹調味料や食材は、ほぼすべて大豆から生まれています。「畑の肉」と呼ばれるほどタンパク質が豊富で、植物性タンパク質・大豆イソフラボン・食物繊維を同時に摂れる点が現代でも注目されています。
節分の豆まきでは「煎り大豆」が使われます。生のまままくと芽が出て「邪気が芽吹く」とされるためで、必ず加熱処理した豆を用いるのがしきたりです。まいた豆を年齢の数だけ食べると無病息災が叶うとされ、この習慣は室町時代から江戸時代にかけて庶民に広まったとされています。日本の大豆年間生産量は約22万トン(2020年)ですが、消費量はその何倍にも及び、多くを輸入に頼っているのが現状です。