網の日 (記念日 2月2日)
1本の糸を網目状に編んだだけの構造でありながら、落石から山道を守り、ゴルフ場の打球を受け止め、学校のグラウンドを囲い、資源ゴミを集める――ネットはその単純な構造ゆえに、あらゆる現場に溶け込んでいます。2月2日の「網の日」は、大阪市浪速区に本社を置くネットメーカー、イケセン株式会社が制定した記念日です。日付の由来はネットの網目にあります。角目(四角い目)と菱目(ひし形の目)はいずれも2本と2本の網糸が交差してできることから、2月2日とされました。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。
イケセン株式会社は1953年(昭和28年)に創業した、ネット製造の専門メーカーです。ゴルフ練習場の打球ネット、学校グラウンドの防球フェンス、野球用バッティングドームネット、道路や山岳地帯の落石防止ネット、さらにエコ・資源ゴミ収集ネットまで、同社の手がける製品は多岐にわたります。特徴的なのは、すべてを自社工場でオーダーメードにより生産している点で、顧客の希望する寸法・強度・素材に応じて一品ずつ製造します。素材にはポリエチレン、ナイロン、超高強力ポリエチレン繊維のダイニーマなどが使われ、用途によって細さと強度のバランスが厳密に調整されます。
ネットの網目には大きく分けて「角目」と「菱目」の2種類があります。角目は正方形に近い四角い目で、均等な張力がかかりやすく防球・防風用に向いています。菱目はひし形の目で、斜め方向への伸縮性があり衝撃を分散しやすいため、落石防止や人の転落防止など強い衝撃を受ける用途に使われることが多いです。いずれの形状も、2本の経糸と2本の緯糸が組み合わさることで一つの目が形成される構造は共通しています。この「2と2」という組み合わせが、2月2日という日付に結びつきました。身の回りを見渡すと、ネットが機能している場面は思いのほか多くあります。高速道路の法面を覆う落石防護ネット、河川の護岸に張られた侵食防止ネット、工事現場の飛散防止ネット、農業用の防鳥ネットや防虫ネット、水産業で使われる養殖・漁業用の各種網。素材や目の細かさ、強度はまるで異なりますが、いずれも「2本と2本の糸が交差する」という同じ原理のうえに成り立っています。「網の日」はそうした日常に溶け込んだネットの存在を改めて意識させてくれる日でもあります。
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