タウン情報の日 (記念日 1月29日)
1973年(昭和48年)1月29日、長野県で一冊の雑誌が産声を上げました。日本初のタウン情報誌とされる『ながの情報』の創刊号です。「タウン情報の日」はその創刊を記念して、「タウン情報 全国ネットワーク」(TJN)が制定した記念日で、全国各地の地域情報誌・フリーペーパーが加盟するTJNが旗振り役となって、毎年1月29日を地域メディアのアニバーサリーとして位置づけています。
地域の飲食店、イベント、ショップ情報をぎっしり詰め込んだこの雑誌が、のちに全国へ広がる「タウン情報誌」というジャンルの出発点になりました。タウン情報誌とは、特定の都市や隣接する複数の都市を対象に、その土地ならではの情報を扱う雑誌のことです。全国チェーンの情報ではなく、地元のお気に入り店や地域のイベントを丁寧に拾い上げるのが特徴で、地方の中小出版社が手がけることが多く、TJNはそうした出版社の連合体として情報共有や共同企画で加盟誌を支えています。大手では角川書店(現・KADOKAWA)の『ウォーカー』シリーズや、リクルートの旅行情報誌『じゃらん』シリーズなども知られており、全国規模の編集網を持つこれらは地域密着型の中小誌とは異なるアプローチで読者を集めてきました。
『ながの情報』はその後も長く読まれ続け、現在は『ながの情報NEXT』として無料配布のフリーペーパーとWEBサイトに形を変えながら長野の情報を発信しています。
近年はフリーペーパー型のタウン情報誌が全国的に増え、駅や商業施設での配布が広まりました。無料で手に取れる手軽さに加え、SNSやWEBとの連携も進んでいて、地域情報の届け方はこの数十年で大きく様変わりしています。紙の雑誌から始まったタウン情報誌というジャンルが、時代ごとに姿を変えながら生き続けているのは、「地元の情報を地元の目線で届ける」という軸がぶれていないからかもしれません。
日本初の一冊が長野で生まれた1月29日。街の情報を束ねて届けるという役割の歴史が、この日から始まりました。