コピーライターの日 (記念日 1月28日)
「©」という記号を、一度も気にせず過ごした日はほぼないはずです。書籍の奥付、ウェブサイトのフッター、音楽CDのジャケット——あの小さな丸に囲まれた「C」が国際的なルールとして定められたのは、1956年(昭和31年)1月28日のことでした。この日、日本で「万国著作権条約」が公布され、1月28日は「コピーライターの日」となっています。
万国著作権条約は1952年9月にジュネーブで作成され、1955年9月に効力を発生させた国際条約です。著作物に「©」を付記することで、加盟国間で著作権が保護される仕組みを定めました。日本ではこの条約が1956年4月28日に発効しており、1月28日の公布から約3か月後のことです。「Copyright(著作権)」の頭文字「C」を丸で囲んだ記号がこうして誕生しました。
記念日の名前は、「コピーライト(copyright)」と「コピーライター(copywriter)」の音が似ていることをひっかけたものです。著作権を意味するコピーライトと、広告の文言を書く職業であるコピーライターは、英語の綴りも語源も異なります。しかし日本語の響きとしては紛れもなく近く、その語呂合わせが記念日の名の由来になりました。
コピーライターとは、新聞・雑誌・ポスターといった紙媒体の広告から、テレビCM、ラジオCM、ウェブサイトやバナー広告に至るまで、商品や企業を宣伝するための文言(コピー)を書くことを職業とする人のことです。日本では1957年に宣伝会議がコピーライター養成講座を開講しており、この講座の開講50周年を記念して11月11日が別の「コピーライターの日」として制定されています。つまりコピーライターの日は年に2回あり、1月28日は著作権条約の公布に由来し、11月11日は職業教育の歴史に由来しています。
「©」の記号は今や世界共通の表示として定着していますが、ベルヌ条約加盟国(日本もその一つ)では、著作物に©を付けなくても著作権は自動的に発生します。記号の有無にかかわらず権利は守られる——その事実を知ると、あの小さな記号の意味合いが少し変わって見えます。