美容記念日 (記念日 1月25日)
日本で初めてパーマ用機器を導入し、マスカラを普及させた人物をご存知でしょうか。ハリウッドグループの礎を築いた美容家・メイ牛山です。1911年(明治44年)1月25日、山口県防府市に生まれた彼女は、欧米の最先端美容技術を日本に根付かせた先駆者として、美容業界に大きな足跡を残しました。その生誕日である1月25日は「美容記念日」として制定されています。
記念日を制定したのは、ビューティサロンを運営する株式会社ハリウッドビューティサロン。2013年(平成25年)のことです。メイ牛山が長年唱えてきた「美しく健康でいることが、平和な社会の象徴である」という思想を受け継ぎ、健康で美しく元気な人を増やしていくきっかけの日とすることを目的に定められました。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。
1925年(大正14年)、夫・牛山清人が東京・銀座に「ハリウッド美容講習所」を創業したのがグループの始まりです。当時、世界のファッション・美容の中心はアメリカのハリウッドでした。清人はパーマ用機器をいち早く日本へ導入し、アメリカからマスカラを持ち込んでその技術を広めるなど、日本の美容文化を大きく変えていきました。メイ牛山はその事業を引き継ぎながら、独自の視点で美容の世界を切り開いていきます。
特に注目されるのが「酵素パック」の開発です。1960年の発売当時、酵素の働きを化粧品に応用するのは日本で初めての試みでした。このロングセラー製品は半世紀以上を経た現在も販売されており、彼女の先見性を物語っています。さらに1954年には夫とともに渡米し、映画『ローマの休日』を担当したメイクアップアーティストに師事するなど、常に世界の最前線から学ぶ姿勢を貫きました。
テレビ番組『笑っていいとも』『徹子の部屋』などへの出演で、トレードマークのお団子ヘアと明るい語り口がお茶の間でも親しまれたメイ牛山。著作は30冊を超え、美容とは外見だけでなく食と健康を含む生き方そのものだという持論を生涯にわたって発信し続けました。ハリウッド美容専門学校(2009年にハリウッドビューティ専門学校へ改称)の学長として後進の指導にも長年当たり、その薫陶を受けた美容師や美容教育者は日本全国に広がっています。2003年には六本木ヒルズに「美と健康の殿堂」を掲げたハリウッドビューティプラザを完成させ、集大成とも言える複合施設を世に送り出しました。「美しくあることは生き方である」という信念のもと、食・運動・スキンケアを一体として捉える美容哲学は、現代のウェルネスブームを先取りしていたとも言えます。2007年(平成19年)12月13日、心不全のため96歳で逝去。80年以上にわたる現役生活の中で日本の美容文化を根本から変え続けた、稀有な存在でした。