愛宕の縁日 (年中行事 毎月24日)

愛宕の縁日

「火の用心」——その言葉を守る神として、愛宕権現(あたごごんげん)は古くから人々に信仰されてきました。毎月24日はその縁日にあたり、全国各地の愛宕神社に参拝者が集まります。

愛宕権現の本地仏は地蔵菩薩とされており、地蔵菩薩の縁日である24日がそのまま愛宕の縁日となりました。神仏習合の時代に生まれたこの信仰は、修験道の霊山として知られる京都・愛宕山を中心に広まり、江戸時代には全国へと勧請されました。現在も全国に約900社の愛宕神社があり、その総本社が京都市右京区の愛宕山山頂に鎮座する愛宕神社です。地元では「愛宕さん」と呼ばれ、標高924メートルの山頂へ続く参道を多くの人が歩いて登ります。

1月24日の縁日は「初愛宕(はつあたご)」と呼ばれ、一年で最初の縁日として特別視されています。12月24日の「終い愛宕(しまいあたご)」も同様に、その年の締めくくりとして参拝者が多く訪れます。

愛宕神社が授与する「火伏札(ひぶせふだ)」には「火遊要慎(ひのようじん)」の文字が記されています。この御札は京都の家庭の台所や飲食店の厨房、会社の茶室などに今も広く貼られており、火難除けとしての信仰が現代の生活に根付いています。

「火伏せ」とは、神仏の霊力によって火災を防ぐことを意味する言葉です。愛宕権現と並んで「火伏せの神」として知られるのが秋葉権現(あきはごんげん)で、静岡県の秋葉山を総本山とします。両者は火難除けの神として全国各地で信仰を集めてきました。愛宕権現が火伏せの神とされる由来については諸説ありますが、山岳修験の霊地である愛宕山が「火の神」カグツチの信仰と結びついたことが背景にあるとされています。